「再開力」とは
堀江貴文氏の唱えた「多動力」という言葉が、これからの時代を生きるにあたって必要な要素として一般的に使用されるようになった。
私はこれに加えて、「再開力」というスキルを提唱したい。
これまではどちらかというと、一つのことに集中し、それを極め続ける生き方が美徳のように語られてきたと思う。その価値基準においては、ブランクはネガティブなものとして捉えられることが多い。
しかし、誰もが一つのことを極める人生を送るわけではない。「多動力」というキーワードにも表されているように、複数のやりたいことを同時進行させていく生き方がより注目されている。
やりたいことは無限でも、時間は有限だ。様々なことをやるために、あることを一定期間休んで他のことに時間を割いたのちに、また再開する必要性も絶対に出てくる。そういう細切れのやりかたで最大限の効果を上げるためのスキルが「再開力」である。
「再開力」を構成する要素は何か?
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①休止し、また再開することに対して心理的抵抗が最小限であること。
②休んだ後、実際に再開できること。そのためのエネルギーがあること。
➂ブランクによる勘やスキルの低下を最小限に抑えられること。そのためには、物事に取り組む際に常に「自分の身体に落とし込むように身につけること」「自分の持つ他のスキル等との共通点を見つけ、本質を理解しようとすること」を意識する必要があると考えている。
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思いつくままに挙げてみたが、あれこれやりすぎて休止→再開を繰り返さざるを得なくなっている自分がこれらを実践できている…とは、まだまだ言えない。
また、上記は個人の内面的な要素だが、社会的にも「再開力」を支える要素があると思う。
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◆休止→再開を繰り返すことに対し、周囲の人がネガティブな印象を抱かないこと。
◆ブランクがある人を積極的に受け入れること。継続期間の長さのみで評価しないこと。
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この「再開力」のもとに、皆が色々なことにチャレンジするようになれば、社会も個人ももっと豊かになるし、いったんレールから外れた人も、子育て等でブランクを経ざるを得なかった人も、もっと生きやすく、挑戦しやすい世の中になると思う。そうあってほしい。